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PRESIDENTNAOHIKO ODA
株式会社共同企画
代表取締役社長
織田直彦
MESSAGE FROM PRESIDENT 学生の皆さまへ
私の社会人人生のスタートは、お世辞にも自慢できるものではありませんでした。文学青年気取りの延長で入った文学部フランス文学科でしたが、自由奔放な学生生活のツケで二留。マスコミに絞った就職活動では、第一志望の大手広告代理店は早々に落ち、結局、何をしている会社かもよく知らずに受けたPR会社に入社。まさか、この会社での出会いと仕事が、自分の人生を決めていくとは、知る由もないことでした。
Q & A 社員からの一問一答
- Q1
- 共同企画の魅力ってなんですか?
- A
- 魅力か特徴かはわかりませんが、社員一人一人の「こだわり」でしょうか。また、「堅め」といわれることがあります。
- Q2
- 社長にとって、目標となる経営者とはどんな人ですか?
- A
- 本田宗一郎と藤沢武夫のコンビかな。カミソリ刃のような切れ者より、少々いびつでも知と情のバランスが人間らしい経営者に魅力を覚えます。
- Q3
- 10年後の共同企画はどんな会社になっていますか?
- A
- 規模の拡大より、少集団で、より尖った存在になりたいと、常日頃思っています。
- Q4
- 仕事をする上で大切にしていることはなんですか?
- A
- 謙虚であること、嘘をつかないこと、やり抜くこと。
- Q5
- 仕事で役に立ったと思える書籍はなんですか?
- A
- 接した書籍は、大小の差はあれ、どれも役に立っています。
- Q6
- 好きなタイプと嫌いなタイプは?(ビジネスパーソン的な意味で)
- A
- 好きなタイプ:先ず、自分でやってみる人。言い訳しない人。
嫌いなタイプ:他人に依存し、自分でやろうとしない人。
- Q7
- 仕事の失敗談は?
- A
- 数知れず。中でも思い出すのは、某シンクタンクで、32ページの入社案内を制作したとき。1月に入り、デザインもあがっていないので、1月末の納期に間に合わないと思い、事前相談に伺ったところ、「納期が守れないなら、場合によっては訴えます」と言われました。結局、それから3週間半で、納品まで漕ぎ着けました。人間「やればできる」とつくづく思ったのと、納期の重要さを改めて思い知らされた一件でした。
- Q8
- 仕事で一番嬉しかったことは?
- A
- 一番はないですが、お客様の担当の方が異動あるいは退職されても、その後、オン・オフで関係が続く方がいることは、幸せなことだと思います。
- Q9
- 仕事へのモチベーションはなんですか?
- A
- お客様との深い繋がりでしょうか。続けていると、義務とか責任の範疇を超え、信頼と友情が芽生えることがあります。成果あってのことですが、成果だけでもないのかな、と。仕事を通じて得た信頼に基づく人間的なつながりは、長きにわたり己の人生に豊穣なひとときをもたらす印象です。
- Q10
- 趣味は?
- A
- 映画、家族との旅行、写真、音楽鑑賞、スポーツクラブ。中でも、深く記憶に刻まれる映画館で映画を観ることが好きです。自分の身体の5%は映画でできていると思っています。
MY FAVORITE BOOKS, MOVIES 私が影響を受けた書籍・映画
「李陵」/中島敦
中島敦の作品は全般に好きですが、「愁嘆場に同じない重心の低い知性とは何か」について考えさせられるきっかけになったのが「李陵」です。いつも鞄の中に一冊入れて、何度も読み返していました。
「心の旅路」/マービン・ルロイ監督
1942年アメリカ作。原作者は、『チップス先生、さようなら』のジェームズ・ヒルトン。多感な中学時代、TVの深夜映画で観て、大感動。紆余曲折の大ロマンス話ですが、最後に向けての盛り上がりがいい。主演のグリア・ガースンは、長らく私にとってあこがれの女優でした。原作も何度となく読み返す好きな一作です。
「戦争と平和」/トルストイ
高校2年のとき、ロシア映画の『戦争と平和』全6時間を観て、あまりにも感動し図書館に駆け込み、一番分厚い全2巻を借り1週間で読み上げた思い出があります。ストーリーの構築、時代考証、人間の描写など、どれをとっても骨太で壮大な一冊と思います。
「めぐり逢い」/レオ・マッケリー監督
1957年アメリカ作。「めぐり逢い」は、リメイクの王様のような作品で、知る限り計4回制作されている。全4作とも観たが、2作目の本作が一番いい。ストーリーは、主演のケイリー・グラントとデボラ・カーの大メロドラマで単純な話だが、何と言っても最後の最後のシーンで、わかっていても涙腺が緩むのがいい。
「藤沢武夫の研究」/山本祐輔
本田宗一郎にとって、二人三脚で歩んだ藤沢武夫の存在がいかに大きかったかを知った一冊。先に逝った藤沢武夫を思う本田宗一郎の描写には、今読んでも思わず涙がこぼれます。
「ドクトル・ジバコ」/デヴィッド・リーン監督
1965年イギリス作。ノーベル文学賞に選ばれながらも、辞退せざるを得なかったロシアの作家、パステル・ナーク原作の感動作。「ララのテーマ」の音楽も印象的ですが、いけどもいけどもロシア革命の歴史の波に翻弄される、主演のオマー・シャリフとジュリー・クリスティーの恋物語が悲しみを誘います。
「ハンニバル戦記」/塩野七生
カルタゴの天才戦略家将軍ハンニバルは、多くの国で士官学校の教材にもなっていると聞きます。筆者の筆力で綴られる、正確な歴史考証に基づくカルタゴや、ストイックなハンニバルの描写が秀逸。紀元前に地中海で一世を風靡しながらローマによって滅ばされた通商国家カルタゴを、冷静に分析した一冊であり、「驕る平家は久しからず」的な教訓を感じています。
「ベニスに死す」/ルキノ・ヴィスコンティ監督
1971年イタリア作。学生時代に読んだトーマス・マン原作は普通の印象でしたが、映画にするとこれほど感動するものかといったほどの違いを感じた一作。旅行鞄の中にまで荷物を詰めたほど、リアリズムを重視したヴィスコンティ監督のこだわりが随所に伺えます。主演のダーク・ボカードの抑制の効いた音楽家の演技はもとより、マーラーの交響曲第5番第4楽章「アダージョ」の使用こそが、この映画の主役でしょう。
「アマルコルド」/フェデリコ・フェリーニ監督
1975年イタリア作。アカデミー外国語映画賞受賞作品。随所に仕込まれたユーモアや、特徴だったバイオリン弾きなど、過ぎゆく1年をフェリーニらしい世界観で演出したストーリーが秀逸。学生時代、映画館で2回観て2回とも感動し、お恥ずかしながら最後に涙しました。何十年もの間DVD化されていなかったのが、DVD化を知り即購入。私の一番好きな作品です。
